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9-9 病室での3人 1

ผู้เขียน: 結城 芙由奈
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-05 08:53:36

「全く、急性虫垂炎だったなんて……参ったな」

ベッドに寝かされたままの翔は天井を眺め、呟いた。そして頭を動かして改めて自分が運ばれた病室を見渡す。

カーペットの敷かれた広々とした部屋。奥には応接室もあり、部屋のテレビは50インチもある。さらに扉を隔てた奥にはキッチンがあり、冷蔵庫もオーブレンジも備え付けられ、バスルームはミストサウナにジェットバス付き。当然PCやプリンターも設置してあるし、Wi-Fiだって使用できる。

しかし……。

(この部屋、豪華すぎるだろ? 1日個室使用料金18万円とかいってたし。たかが入院であまりにもばかげた金額だ。金がない訳じゃないが入院の個室代だけで、こんなに費用が掛かるなんて……)

「くそっ! 修也の奴……一体何を考えているんだよ」

その時。

ーーコンコン

ドアがノックされる音がした。

「はい、どちら様ですか?」

翔が寝ながら応答すると、ドアの外で声がきこえてきた。

『翔、僕だよ。修也だよ。入っていい?』

「ああ、入れよ。丁度お前に話があったんだ」

『え? 話?」』

するとドアが開けられ、修也が姿を現した。

「おい! 修也、お前なあ……一体何考えているんだよ! ウッ!」

その瞬間、手術をした部位がズキリと痛んだ。

「ああ、ほら。手術が終わったばかりなのに大声を出すから……」

修也が慌てて駆けつけてきた。

「う、うるさい……誰のせいで大声を出したと思ってるんだ……」

翔は痛みに耐えながら修也をみて、目を見開いた。修也の背後には蓮を抱いている朱莉が立っていた。

「あ、朱莉さん……何故ここに?」

朱莉は修也の背後から現れると翔のベッドの傍に歩み寄ってきた。

「各務さんから電話を頂いたんです。翔さんが急性虫垂炎で入院したと……あの、大丈夫ですか?」

朱莉は心配する表情を浮かべて尋ねた。

「あ、ああ大丈夫……と言いたいところだけど……ごめん。正直に言うと痛い。どうやら麻酔が切れたようだ」

翔は青白い顔で朱莉を見た。

「た、大変! すぐに先生を……!」

朱莉がナースコールのボタンを押そうとした所を翔が止めた。

「あーっ! だ、大丈夫! そこまでの事じゃないから!」

翔は慌てて止めると、朱莉の腕の中にいる蓮を見つめた。

「それにしても、よく病棟に蓮を連れて来れたね。普通なら子供の面会は禁止している所が多いのに……」

すると朱莉が笑顔になる。

「ええ。
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